
Perfect Romance
第13章 アブナイ夏休み
引き寄せられるように唇を合わそうとしたら
襖の向こうから、ドアの鍵をガチャガチャさせる音が聞こえてきた
「ヤバイ!」
かずも俺も、慌てて下半身の乱れた服を戻し
必死に平静を装う
「ただいまー!いい風呂だったよ~って…あれ?」
翔ちゃんと大ちゃんが鼻をクンクンさせている
…変な匂い、する?
って、犬じゃないんだから…
そして散々嗅いで二人で目を合わせた後
俺達を見て
…ニヤリと笑った
「…もっとゆっくりしてきた方が良かったかな」
翔ちゃんが意地悪な笑い方をすると
かずは真っ赤になって
座布団に突っ伏してしまった
いや、それじゃいかにも「ナニかしてました」ってバレバレ…
「んふふ」
意味ありげに俺が笑って見せたら
…翔ちゃん達も含み笑いして
大ちゃんも、今日の事はやっぱり知っていて
顔を上げないかずを
絞まりのない顔の三人が見つめていた
