
+* ゚ ゜゚ *Classmates* ゚ ゜゚ *+
第33章 助っ人
――― 新学期。
「おい。お前なんで電話掛けてこねーんだよ。」
いつも遅刻ギリギリでくるのに、空はまだ生徒が少ない時間に教室へとやって来た。
「あ…空おはよう。」
「あ…おはようじゃねーよ。全く。」
空はどさりと荷物を置くと、財布を持って教室の外へと歩いて行った。
「あたしも行く!」
空はいつも購買部で、朝ごはんのパンを買っていた。なのであたしもお財布を持って並んで歩いた。
「…もう大丈夫なの?リョウの具合はどう?」
「少しづつ色んな管が取れて来てるけど…意識は戻らないまんま。」
…心配…だよね。
「そっか…。」
「もしかしたら意識がずっと戻らないかも知れないって。」
購買部は、朝早いせいか空いていた。
「おっ焼きそばパンがある♪」
空は数種類のパンを掴み、牛乳、そしてあたしにはオレンジジュースを買ってくれた。それを持ってふたりで屋上へとあがった。
「俺さ…プロト辞めようと思ってるんだ。」
「えっ!どうしてっ!」
あたしはちゅうちゅうと飲んでいたジュースをやめた。変な音を立ててジュースの紙パックが元の大きさに戻った。
「お前言ってたよな?好きな歌だけ歌えば良いよって。」
あたしは、確かにそんなことを言った覚えがあった。
「うん。」
まだ空と出会ったばかりの頃だ。
「自分の好きな曲だけ歌いたい。マネージャーには既に言ってある。高校卒業と同時にプロトは解散だ。」
「えっ…ちょっと待って!解散しちゃったらリュウが帰って来る場所が無くなっちゃうじゃない!」
空は封を切ったまま、口を付けていない焼きそばパンを見つめながら言った。
「あいつが居なきゃ、プロトじゃない。ムカつく奴だったけど、インデーズの頃から喧嘩ばっかだったけど、あいつが居なきゃその時点でプロトじゃねーんだ。それに結成した時から決めてたんだ。」
リュウと空はいつも衝突していたけれど、お互いの気持ちを素直に言い合えるのは、リュウだけだったのかも知れない。
「おい。お前なんで電話掛けてこねーんだよ。」
いつも遅刻ギリギリでくるのに、空はまだ生徒が少ない時間に教室へとやって来た。
「あ…空おはよう。」
「あ…おはようじゃねーよ。全く。」
空はどさりと荷物を置くと、財布を持って教室の外へと歩いて行った。
「あたしも行く!」
空はいつも購買部で、朝ごはんのパンを買っていた。なのであたしもお財布を持って並んで歩いた。
「…もう大丈夫なの?リョウの具合はどう?」
「少しづつ色んな管が取れて来てるけど…意識は戻らないまんま。」
…心配…だよね。
「そっか…。」
「もしかしたら意識がずっと戻らないかも知れないって。」
購買部は、朝早いせいか空いていた。
「おっ焼きそばパンがある♪」
空は数種類のパンを掴み、牛乳、そしてあたしにはオレンジジュースを買ってくれた。それを持ってふたりで屋上へとあがった。
「俺さ…プロト辞めようと思ってるんだ。」
「えっ!どうしてっ!」
あたしはちゅうちゅうと飲んでいたジュースをやめた。変な音を立ててジュースの紙パックが元の大きさに戻った。
「お前言ってたよな?好きな歌だけ歌えば良いよって。」
あたしは、確かにそんなことを言った覚えがあった。
「うん。」
まだ空と出会ったばかりの頃だ。
「自分の好きな曲だけ歌いたい。マネージャーには既に言ってある。高校卒業と同時にプロトは解散だ。」
「えっ…ちょっと待って!解散しちゃったらリュウが帰って来る場所が無くなっちゃうじゃない!」
空は封を切ったまま、口を付けていない焼きそばパンを見つめながら言った。
「あいつが居なきゃ、プロトじゃない。ムカつく奴だったけど、インデーズの頃から喧嘩ばっかだったけど、あいつが居なきゃその時点でプロトじゃねーんだ。それに結成した時から決めてたんだ。」
リュウと空はいつも衝突していたけれど、お互いの気持ちを素直に言い合えるのは、リュウだけだったのかも知れない。
