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第32章 満月の夜

パーティーが終わり、岸へと戻った。家へ戻る時もあたしは空と手を繋いでいた。お揃いのブレスレットは、プレートが付いていてその中心にダイヤが入っていた。プレートの裏には、あたしの名前が筆記体で刻印されていた。そして空のものには、ユウヤと刻印されていた。

「仕事の時にも付けて居られるようにしたんだ。」

あたしはとっても嬉しかった。

「学校にはしていけないけど、大切にするね♪」

空の手は大きくて温かかった。

「華?…もし良かったら…あとで俺の部屋に来て?」

空は小さな声であたしに囁いた。

――― ドキドキ。

あたしが恥ずかしくて俯くと、空はあたしの手をギュッと握った。

「無理強いはしたくない…それだけは判って?」

「うん。」

あたしは小さな声で答えた。部屋へ一人で戻ると、緊張が増した。小さな胸が考えただけでもドキドキしてしまう。

「どうしよう…。」

好奇心よりも怖さの方が大きかった。

…あんな大きいの…入らないよ。

どうしてもつい先日見てしまった、グロテスクなものを思い出してしまう。

…それに…空は初めてじゃないよね…だってあんなに余裕があるだもん。

色んな事が頭に浮かんでは消えた。リビングへ向かうと、皆であたしと夏が小さな頃のビデオを見ていた。あたしは空の隣のソファーに座って観ていたけれど、内容は殆ど入ってこなかった。

夏が欠伸をしだすと、そろそろ寝ましょうかと春さんが皆に言ったので、それぞれの部屋へと戻った。
あたしは自分の部屋へと戻ってシャワーを浴び、体の隅々まで洗った。

そして今日が空が言ってたその日なんだと改めて思った。

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