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LIFE

第15章 見つめていたい〜秘密の場所〜



「にのくん!お待たせっ!」


相葉さんの声に振り向くと慌てて来たのか、息を切らしてる。

汗で少し前髪が貼りついてるし。

「はい。」

鞄からタオルを取り出して差し出すと嘘みたいにキラキラの笑顔で、

「…いいの?ありがと。」

遠慮がちに受け取って汗を拭う姿をそばで見ている今。


夢なんじゃないのかな。

信じられないもん。


「にのくん?」

目の前で呼ばれてもどこか別世界での感覚。

「にのくん!」

もう一度、呼ばれてハッと相葉さんの目を見た。

「にの…で…」

「ん?」

「にのでいいです。」

自分でもなんで唐突にそう言ったのか…

さっきから、にのくんと呼ばれるのが気になってたからだけど相葉さんが僕より恥ずかしがって俯いた。

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