
大切な人へ
第14章 教えて
今日は先生が夕食にきてくれる日
最近は金曜か土曜に毎週きてくれてるんだ
最近少し寒くなってきたけど
今日の部屋着はショートパンツに
胸元も少し開けた
先生がくる前にお風呂も済ませて
準備万端で出迎える
先生に…触れてほしい
食後のコーヒーを隣で飲んでテレビをつける
ドキ… ドキ…
『今日のご飯美味しかった?』
「うん!いつも美味しいよ ありがと」
いつもと変わらないニコニコした先生
『じゃ…ご褒美のキス…して?』
何回言っても照れてしまうけど…
今日はいつもより近くで甘える私
キスって言うと また少し彼の表情が変わるの
チュッて触れるキス…
『もっと…』
離れていく先生にささやく…
もう一度触れるキスをして
頭を撫でてくれる
『もっと…して?』
「…え?」
彼の首に腕をまわして近付く私に
彼は少し大きく目を開き
少し険しい顔になった…
「…離して」
そんな顔しないで…
その言葉に泣きそうになるのを堪えて
『もっと…したい ダメ?』
巻き付いた腕をほどかれて
少し顔が離れてしまう…
「何?…どうしたの?」
優しく諭す様にかけられる声に距離を感じる
『好きなの…』 「うん」
『私の事…好き?』 「うん」
『好きって言って?』
「…好きだよ」
泣きそうな私に
あやすように微笑んでそう言ってくれた…
