ただあなただけを見つめる
第24章 生きること
「向日葵を生かすのは太陽だけじゃない。
水だって大切だ。
いつ帰ってくるかわかんねぇけど、それまで俺が水になってお前を生かす。
太陽に会った時、水も与えられずカラカラになった状態で会えるわけないだろ?
花咲くためには中身も大事!
さ、早く食え!」
旭さんはニカッと笑うと、さっき私が突き返したおにぎりをテーブルに置いた。
「お腹すいてないし…」
「すいてなくても食べんの!
ほら、ちょっとずつでいいから口に入れろ。」
「……はい」
旭さんに強制され、しぶしぶおにぎりを一口。
……が
「うっ……」
急に気持ちが悪くなってトイレに走った。
「ゲホッゲホッ…!」
気持ち悪……
何も食べていないから出てきたのは胃液ばかり。
「おい、大丈夫か!?」
旭さんが背中をさすってくれる。
「ごめん……大丈夫。」
「おかゆとか胃に優しいもの作るな。ゆっくり慣らして行こう。」
「うん……。」
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える