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異彩ノ雫

第271章  一ノ月 Ⅲ ④




雪を兆す雲を追い越しながら

喧騒を抜ければ

どこか懐かしい街並みに佇む

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高鳴る鼓動のまま開ける扉のうちは

春告げの風とひいなの微笑み


── いてくれて ありがとう

── 来てくれて ありがとう…



硝子越しにそそぐ日差しが

縁(えにし)の糸を

金色に染め上げる







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