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異彩ノ雫

第268章  恋文 (三十八)




こうして
薪の炎を見ていると
昔のことばかりが思われる

幼い君との雪遊び
口に含んだ新雪のくすんだ冷たさ
僕を呼ぶ声



窓の外は
雪が闇を染めて白夜のようだ



ねえ、君
待つことにも意味はあるものだね

きっと…







(了)


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