テキストサイズ

異彩ノ雫

第263章  恋文 (三十六)




あなた…


今日はこの冬初めての雪が降りました

でもね
明け方にひっそり降って
そっと降りやんでしまったので
気が付いたのは
眠れずにいた人だけかもしれません



ねえ、あなた
あなたのいるところから
雪は見えたかしら

私が
手のひらに雪を受けては
震えていたのが見えたかしら




……会いたい!
会いたいわ、あなたに


せめて
あと一度だけ…







(了)


ストーリーメニュー

TOPTOPへ