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異彩ノ雫

第250章  十ノ月 Ⅲ ③




ひとかけらの勇気を

ポケットにねじ込んで

少年は旅に出る



日照りの道

嵐に波立つ海の上

雪に閉ざされた山の頂…



たじろぎながらも

拳を握り 顔を上げれば

花の香りの風が吹く







【少年】



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