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異彩ノ雫

第248章  十ノ月 Ⅲ ②




カフェオレのボウルを両手で包み

ほっと息をついた君

柔らかな頬のうぶ毛が

窓ガラス越しの薄日に光る



見とれる僕に唇を尖らす君…



聞こえていたよ

そう、今日はさよなら記念日


僕たちの

ひとりぼっちが終わった記念日







【記念日】


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