無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

厚焼き卵を半分に切り、食べてみる。

味付けはほんのり甘く、私の好みだった。


肉巻きもご飯がもの凄く進む美味しさだった。



｢スッゴく美味しい…!!｣

｢どれどれ～｣


舞弥は素早く半分になった厚焼き卵をパクリと食べた。


｢うまッ!!新しい執事さんスゴいね～!!｣


舞弥は頬を押さえながら、ゆっくりと味わっていた。


｢肉巻きもッ｣

｢やるかッ!!｣


肉巻きへとのびた箸は、カツンと音をたて、机に当たった。


私はギリギリでお弁当を持ち上げ、取られずに済んだ。



誰がこんなに美味しいおかずを二度もあげるか!!


私は味わってアルトさんが作ってくれたお弁当を平らげた。


｢｢ごちそうさまでした｣｣

｢ねぇ菜月、新しい執事さん何て名前？｣

｢アルトさん｣

｢アルトさんか…
私にもお弁当作ってくれるよう言ってくれない～？｣

｢誰が言うか｣

｢ちぇ…｣


舞弥は残念そうに口を尖らせた。



家に帰ったら、ちゃんとアルトさんにお礼しなきゃ。