
愛は要らないから…
第13章 溢れる想い
「じゃあ、また金曜…」
夏休みは終わり
二学期、始業式当日の朝
俺は見送ってくれてる大和にそう告げた
「いってらっしゃい」
「………ん…」
大和から行ってきますのキスを受けると
あんなにずっといたんだもん
また会えるのに
名残惜しいのかどんどん深いキスになって
背中に大和の手の温もりを感じた瞬間
俺は大和を軽く押し退けた
「…だめ、行きたくなくなる」
「別に俺は歓迎するけど?」
「ばか……いってきます」
本当は是非歓迎されたいけど
現実はそうはいかないのが当たり前で
俺も名残惜しく、玄関のドアを開けた
