
愛は要らないから…
第9章 恋愛感情
キーンコーンカーンコーン――――
朝のホームルームが終わると
荒井の席の周りには何人か囲むように群がっていた
ほら、やっぱり
あいつなら馴染むどころか人気者になるよ
そんな姿を横目に
俺は気にせず次の授業の準備をした
「すげぇなあいつ。」
「え、あぁ…うん」
俺に話しかけたのは
いつもつるんでる友達と呼べる奴
多分こいつも俺と同じ。
一対一で絶対仲良くならなきゃいけないとか
俺らがなんとかしなきゃいけないって言うなら話は別だし
嫌いなんて全然思ってないよ?
むしろ好印象だけど
今の交遊関係で十分
荒井とはクラスメイトの関係で十分って考えの持ち主
だから俺の席の方に来たんだと思う
ただそれだけ。
「秋、今日どっか寄る?」
「寄る!休みの日外行けなかったからさ
色んな店の期間限定商品、食べたいやつたまってんだよ!」
「よし、んじゃ決まりな!どこ行くか決めとけよ?」
「おう!」
そうして
放課後に一緒に行く約束をして
頭のなかでどこに行こうか授業が始まっても迷っていた
