天気予報の恋人
第7章 chapter 7
じっと、潤くんを見つめてる僕に気が付いて
潤くんが体を後ろに捩らせた
「あ…もしかして、かずなり?」
かずくん、とは呼ばなかったけど、名前はちゃんと覚えててくれてた
「久しぶり、…潤くん」
ちょっと緊張しながら、頑張って笑って見せると
「何緊張してんだよ?
…ってか、変わんねーな、…お前」
潤くんは笑ってるはずなのに
何だか悲しそうな目をしてて
僕は、目を逸らす事が出来ないでいた
「リーダーに電話するからな」
まーくんがスマホを取り出すと
「どーぞどーぞ」
って、またふざけてみせる
その、悲しそうな目は
すぐに隠されたけど
何を意味するんだろう
「すぐに、リーダー達来るよ」
通話を終えたまーくんが、不機嫌そうに言う
…そう言えば
潤くんが来てから、まーくんはずっとこんな感じだった
だから
僕も、話しかけられなくなってしまって
つい、下を向いていた
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える