天気予報の恋人
第7章 chapter 7
「1時間も掛からないと思うから」
先生とリーダーが、車から降りて行って
僕とまーくんがそこに残った
急に、まーくんはあまり喋らなくなった
シーンとした、車内には
外からの音楽がかすかに聞こえているくらいで
…安心できるはずのまーくんの隣が
少し、居心地が悪く感じてしまう
まーくんも、手は繋いでくれてるけど
窓の外を眺めていて、あんまりこっちを見ようとしてくれない
やっぱり、「あの日」から
まーくんは変わった
ねえ、何で?
僕を、好きでいてくれてるんじゃないの?
それとも、僕が
まーくんを悲しませてるの?
嫌な気持ちにさせてるの?
周りに誰もいないからか
…まーくんがそこにいるからか
僕の胸が、キュウッと痛んできた
涙が込み上げてくる
何でだろ
自分でも分からないや
「…っく…ひっく…」
泣きたくないのに、しゃくりあげてしまって
「かず?!」
驚いたように、まーくんが僕を見た
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