天気予報の恋人
第17章 chapter 17
マンションに戻って、改めてかずのいない時間に
3人で話し合った
そこで出された条件
それを必ず守ると言う事を約束して
俺はアパートを探す事になった
1つは、翔ちゃん達の住む家の近くである事
2つめは、学校は必ず通う事
そして3つめは、週に1回は必ず顔を見せる事
最後に、潤との交流は妨げるな、と言う事
…正直なところ、俺はまだ潤を警戒している
確かに根は素直だし、悪い奴じゃないのは分かってる
でも、それまでの環境から変わってしまった潤の心がそう簡単に和らぐとは思えなかった
だから、2人になる環境を暫くは避けたかったんだ
かずは、小さい頃からの状況から
優しくしてくれる人には、心を開かなくても変な信頼を寄せてしまうところがある
それが災いして、傷付く事も少なくない
俺はただ、かずを守りたいだけだった
「…雅紀、本当に大丈夫なんだな?」
翔ちゃんが真剣な瞳でじっと俺を見詰めている
「頑張るから」
…大丈夫、と言い切れないのは仕方ない
これからがスタートだから
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