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異世界での出来事

第3章 村人A

中年層の一人が、井戸に入って水量を確かめると言いだした。

中に松明を持って入っていく。

様子を見て「もぐらが穴を開けている。」そう叫んだ。

(水が無くなったのは、俺のせいではない。)

濡れ衣がはれたのだが、青年リーダーはあやまらない。

それどころか、青年リーダーの横にいた。

「ボン・キュッ・ボン」の同い年ぐらいの女性に、疫病神とまで言われる始末。

可愛い顔して、キツい事を言う。



中年層が井戸を修理することになったので、解散しようとした時だった。

おばあさんが倒れた。

貧血か?立ちくらみ?

おじいさんが抱えているが、返事をしない。

近づいて眼を開けて、瞳孔をみる。

「これは、脱水状態だ!誰かコップを!」

コップを持ってきた、中年層成り立て?ぐらいの、おばさん?

まだ、青年でも通用しそうな感じの人。

中肉中背のおねえさん。にしておこう!

「ありがとうございます。」

人前では、魔法は使わない。と決めていたのに。

城での湯浴びの事もあるし。

人の生死に関わるから悠長な事はいってられない。

コップに手の先から水を出す。

それを見ていた、村人全員が言葉を失った。

「魔法が使えるのか?」

村長の問いに、「生活魔法は使えます。」

「畑の水も魔法です。」

そう言い残し、家に帰った。


レンガの様子を見て。

ワルサーP38を手に取る。

撃つ真似をして、射撃ごっこ。

これが本物ならなぁ!

ワルサーP38が輝きだし、光が収まったかと思えば、手にくる重量感。

鉄で出来たワルサーP38。

モデルガンを持っていた龍之介には解る。

グリップ部分がプラスチックに似た材質。

こ、これは本物?

スライドさせて中を覗くが弾がない。

薬莢に、火薬、鉛の弾を作らないとな。

試しに、空撃ち。

小高い丘に向かって弾いた。

丘に何かが当たった?

薬莢は出てこない。て、弾がないのに。

そんなことはどうでもいい。

ワルサーが本物になっただけで十分な龍之介。

細かいことは気にしないことにした。

ジーパンのベルトに引っ掛けて

粘土の素焼きコルトも、本物だったらなぁ!

これも同じように輝き、重量感が手にくる。

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