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果てない空の向こう側【ARS】

第5章 三男・雅紀(中華料理店コック)

俺はミッチャンを自宅まで送ってから帰宅した。


母さんは智兄とリビングでテレビを見ていた。


母「あらおかえり。早かったのね。」


誰のせいで早く帰ったと思ってるんだよ…。


俺は母さんめがけて昆布飴を投げつけた。


雅「俺の車で昆布飴食べないで!」


俺は言い捨てて風呂に行った。


かかり湯をして、浴槽に飛び込んだ。


今夜はもう少しミッチャンと甘い時間を過ごすはずだったのに…!


だいたい、俺はいつも貧乏くじだ。


父さんが亡くなってから、智兄が美大に行った。


美大ってお金がかかるんだって。


翔兄は頭がいいから国公立の大学に行った。


翔兄なりに家計のこと考えたんだと思う。


私学の大学は受験せずに国公立オンリーを目指して猛勉強してたから。

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