
神様の願い事
第3章 変化
《sideN》
和「あ、翔さん」
遠くをチラッと見て声を出すと、大野さんが振り向いた。
雅「翔ちゃん?」
相葉さんは振り向いてキョロキョロしてる。
だけど大野さんは探す事なく、前に向き直り視線を下に落とした。
雅「ね、翔ちゃんどこ?」
和「嘘だよ。いる訳ないじゃん」
雅「へ」
なんでそんな嘘つくんだよと呆れる相葉さんの隣で、大野さんは息を吐く。
俯いてるからその表情はわからないけど、小さな息を吐いたんだ。
和「溜息?」
智「え?」
和「ついたでしょ。聞こえないと思った?」
ぎょっとしたような顔で俺を見るんだ。
この表情をする時は、だいたい図星。
和「まだ気にしてるの?」
智「何を...」
和「2人がデキてると思わせた事」
いつもなら、大野さんだって翔さんを探すんだ。
翔さんはこのところ仕事が忙しくてなかなか会えないから、それなら尚更嬉しくなって探す筈なんだ。
和「翔さんに会わなくてホッとしてる?」
智「んな訳ないよ(笑)」
和「じゃあ何。翔さんがいなくてガッカリしたの?」
智「そりゃあ…」
避けてるのかな、一瞬思ったんだ。
別に行動におかしなところは無かったけど、なんだか少し変な空気を感じた。
だけど申し訳なく思っていても、避ける必要なんてないし。
それなら何故。
和「ね、大野さん」
智「ん?」
和「翔さんは気にしてないと思うよ?」
智「え?」
和「だから気にしないでよ。もし変な噂が立ったら俺らが助けるから」
智「...ふふっ、大丈夫なのに」
ふにゃふにゃの笑顔じゃなくて、少し口の端を吊り上げて笑う。
その表情は、まだ少し何かを残しているようで。
智「別に俺は大丈夫なんだよ。ただ、迷惑だっただろうなって...」
和「迷惑?」
智「邪魔したくないんだよね。翔くんには、笑顔でいて欲しいから」
和「なんの邪魔を」
智「や、ほら...。イロイロあるじゃん(笑)?」
なんだイロイロって。
眉を下げて情けなく笑うその顔は、何を考えてるんだろう。
和「とにかく、変に気にしないでよ?」
智「わかったよ。ったく、お前も心配性なんだから...」
俺の頭をぽんぽんと叩くその仕草はまるでお兄さんで。
ふんわり笑う顔は、ありがとうと俺に言っていた。
和「あ、翔さん」
遠くをチラッと見て声を出すと、大野さんが振り向いた。
雅「翔ちゃん?」
相葉さんは振り向いてキョロキョロしてる。
だけど大野さんは探す事なく、前に向き直り視線を下に落とした。
雅「ね、翔ちゃんどこ?」
和「嘘だよ。いる訳ないじゃん」
雅「へ」
なんでそんな嘘つくんだよと呆れる相葉さんの隣で、大野さんは息を吐く。
俯いてるからその表情はわからないけど、小さな息を吐いたんだ。
和「溜息?」
智「え?」
和「ついたでしょ。聞こえないと思った?」
ぎょっとしたような顔で俺を見るんだ。
この表情をする時は、だいたい図星。
和「まだ気にしてるの?」
智「何を...」
和「2人がデキてると思わせた事」
いつもなら、大野さんだって翔さんを探すんだ。
翔さんはこのところ仕事が忙しくてなかなか会えないから、それなら尚更嬉しくなって探す筈なんだ。
和「翔さんに会わなくてホッとしてる?」
智「んな訳ないよ(笑)」
和「じゃあ何。翔さんがいなくてガッカリしたの?」
智「そりゃあ…」
避けてるのかな、一瞬思ったんだ。
別に行動におかしなところは無かったけど、なんだか少し変な空気を感じた。
だけど申し訳なく思っていても、避ける必要なんてないし。
それなら何故。
和「ね、大野さん」
智「ん?」
和「翔さんは気にしてないと思うよ?」
智「え?」
和「だから気にしないでよ。もし変な噂が立ったら俺らが助けるから」
智「...ふふっ、大丈夫なのに」
ふにゃふにゃの笑顔じゃなくて、少し口の端を吊り上げて笑う。
その表情は、まだ少し何かを残しているようで。
智「別に俺は大丈夫なんだよ。ただ、迷惑だっただろうなって...」
和「迷惑?」
智「邪魔したくないんだよね。翔くんには、笑顔でいて欲しいから」
和「なんの邪魔を」
智「や、ほら...。イロイロあるじゃん(笑)?」
なんだイロイロって。
眉を下げて情けなく笑うその顔は、何を考えてるんだろう。
和「とにかく、変に気にしないでよ?」
智「わかったよ。ったく、お前も心配性なんだから...」
俺の頭をぽんぽんと叩くその仕草はまるでお兄さんで。
ふんわり笑う顔は、ありがとうと俺に言っていた。
