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神様の願い事

第9章 ねこのきもち

《sideM》



潤「あ、もうこんな時間じゃん。結局どうすんの翔さん」

翔「だから、智くんが戻るには俺の幸せが必要不可欠って事なんでしょ?」


いやだから、貴方達二人のね。


翔「だけど俺は、その、この人の事が」

和「好きなんでしょ? しってる」

翔「だ、だからその、俺が幸せになる為にはこの人にその」

雅「気持ちを受け入れて貰わなきゃね」

翔「だっ、だからそれが無理なんだって話を」

潤「どうして?」

翔「どうしてって、智くんが俺の事どう見てるのかもわかんないし、そもそもこんな感情おかしな話だし...」

潤「こんな感情、とは?」

翔「だぁから、男が男に、しかも仲間にそんな」

潤「そんな事言ったらコイツらどうなるんだよ」

雅「ね?」

和「ね」


俺が話を振ると、唇を尖らせた二人が翔さんを見てた。


翔「いや、お前らは別じゃん。お互い好きなの分かってたし」

和「途中さまよってたけどね?」

雅「それでも俺は諦めなかったよ? だから、今があるんだよ」

和「こうなってくると、相葉さんの単純さに感謝だよね」

雅「でしょ?」

「んにゅ~...」

翔「あ」



ゴチャゴチャと煩かったのか、翔さんの膝で転がっていたリーダーが伸びをした。


翔「ごめん、起こしちゃった?」

「にゃ...」


まだ眠そうなリーダーは、寝惚けてるのか自分の腹を撫でる翔さんの手を捕まえて。


「ゴロゴロ...」


ガシッと掴んだと思ったら、身体をくねらせ頭を擦り付けた。


和「普段は色んな感情が邪魔してるのかもしんないけどさ」

潤「猫になった途端素直だよね」

雅「ふふっ、全然離さないじゃん(笑)」


お腹を撫でられ気持ちよさそうにまた目を閉じて。


和「撫でられるの好きなんだね」


くるんと姿勢を変えても、まだ撫でられてて。


「にゃっ」

翔「いて」

雅「あ、それはしつこかったみたい。“もういらねぇ”ってさ」

潤「撫ですぎても駄目なのか」


自由なリーダーは、撫でられて気持ちよさそうだったのにいきなり翔さんの手をパンチした。


翔「しつこいってなに...」


その行動にショックを受けるけど、それでもやっぱりリーダーは翔さんが好きなんだ。


「にゃおぅん♪」



ほら、“暇なら遊べ”と甘えた声で催促してるじゃないか。



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