
ミヤちゃんと思春期
第1章 秘密と理由
「なにそれ~すっごく気になるよ……」
「それはぼくも。おあいこでしょ?」
「……まあ、そだね」
お互い顔を見合わせて、ふふふと笑った。
こんな風に、会って間もなくても楽しく話せるなんて、女子ではミヤさんが初めてかもしれない。
ていうか、こんな風に彼女ができたりするのも、初めて……。
「? 深山くんなあに?」
思わずじっと見つめてしまったぼくに、ミヤさんは首をかしげてそう言った。
「……なんでもないよ」ぼくはそう返すと、赤くなってしまった顔を隠すようにそっぽを向いた。
__高校生1年目が終わる、2日前のことだった。
