
Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第7章 桜蘭(さくら)
安田「おぉ〜接客してる。」
聖輝「えへへっ。」
春樹「…聖輝くん…あの人もしかして高校の…?」
聖輝「うん。でもね、安田さんは僕と一緒でケンカとか暴力が嫌いな人なの。」
春樹「そうなの?」
聖輝「うん、だから全然危ない人じゃないよ。」
春樹「そっか…」
安田「涼野くん、この人は?」
聖輝「このお店の大将さんの息子さんの神崎春樹くんです。」
春樹「初めまして。」
安田「よろしくね。」
春樹「あの…さが高って…やっぱり荒れてるんですか?」
安田「そうやね〜何処行ってもケンカしてるね。」
春樹「うわっ…聖輝くんマジ地獄だな…」
聖輝「うん…もう毎日ヒヤヒヤしてる…」
安田「せやね…でも、涼野くんにも友達おるんやろ?」
聖輝「まっまぁ…」
安田「友達おるだけでも全然ええやん。」
春樹「そうですね、孤独だったら尚更怖いですよね。」
安田「そうやね…自分の身を自分で守れるんやったら別やけどね。」
聖輝「さが高って…本当にいろんな人がいますよね…」
安田「うん…本間十人十色やね。」
春樹「へぇ…すげぇな…さが高…」
一徹「聖輝!生姜焼き定食できたぞ。」
聖輝「はーい!」
春樹「……。」
安田「きみは涼野くんのことどう思ってんの?」
春樹「えっ?どっどうって?」
安田「バイト仲間として好きなのか、別の意味で好きなのか。」
春樹「いやっあいつは…その……」
安田「……。」
聖輝「お待たせしました!生姜焼き定食です。」
安田「ありがとう。」
春樹「……。」
聖輝「あれ?春樹くんどうしたの?」
春樹「あっいや、何でもない。俺あっちで洗い物してくる。」
聖輝「あっうん。」
安田「いただきます。」
聖輝「どうぞ。」
春樹くん…何か様子がおかしかったな…
