今日も明日も
第63章 SS: さくせん
すりすりと胸に顔を埋めるにのは寝ぼけてる
いつ気が付いてパッと離れてしまうか分からないから、俺も今のうちに楽しむ事にする
にのの顔を上げさせ、おでこにキスすると
「…そこじゃヤダ……」
なんて可愛いおねだり
「やなの…?じゃあ、どこがいい?」
もっと甘えて欲しくて、わざと耳に口付ければ
「ちがぁ…っ」
そこが弱いからか、少し吐息が甘くなった
「じゃあ、どこ?」
次は耳から下がって首筋へ
そうするとますますにのの声に艶が増す
「いじわる……」
ふと顔を見れば、頬を染めて潤んだ瞳が俺を捉えてて
やっば、本当たまんない
支配欲って言うのかな、すっげぇぞくぞくする
ってかまだ寝ぼけてるのかな?
いつもならとっくに照れからの暴言が出る頃なのに
ま、いっか。この可愛いにの、貴重だし
「言ってくれなきゃ分からないよ…?」
ギリギリまで顔を近付け、後少しで唇は触れる距離で囁くと
「…こーこ!」
にのの方から唇を寄せ、キスをしてきた
その破壊的な可愛さに、細い体を抱き締めた時
読みかけっぽい雑誌が目に入った
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