今日も明日も
第59章 Love×Love×Love
「好きだから、じゃダメ?」
少しだけ困ったように相葉さんが笑う
「は?」
「だってにの、俺の事好きでしょ?
…俺も大好き。だから」
ちゅ、と触れるだけのキス
「にの、覚えてない?…昨日翔ちゃんに言われた事」
「昨日?」
楽しくて年甲斐もなくはしゃいだ記憶はある
だけど真面目な話をした記憶はない
相変わらずおでこを触れたまま
それこそどちらかが動いたらすぐに唇が触れる位置で、相葉さんが続けた
「“お前らそんなに好き合ってて、何で付き合わないの?“ …って言ってた」
「え…、なに、それ」
顔が熱くなる
だって必死に隠してた気持ちが翔ちゃんに駄々漏れだって事じゃないか
「えーと、にの?…ちなみに翔ちゃんだけじゃなくてね」
“皆知ってる“ そう言って相葉さんがにっこり笑った
うわー、何コレ?
俺、ダサい通り越して
もう何がなんだか分からない
俺の感情表現は分かりにくいはずなのに
隠すのは得意だったはずなのに
頭の中、パニックで目眩がしそうだ
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