今日も明日も
第53章 恋空模様 2nd
相葉くんが、ふっと笑った気がした
「それは、喜んでいいのかな」
ふわり、と肩に手が置かれる
相葉くんの大きくて暖かい手は、同じ年なのに大人みたいだ
「教室入る前からなんだけど、いつもと曲の感じが違っててね」
…相葉くん、何を言うんだろう
顔を上げるタイミングを失って、下を向いたまま次の言葉を待った
「ドア開けたら、なんつーのかな…何か凄く恥ずかしくなっちゃって」
「どうして…?」
まだ顔は上げられない
「俺、センスないから上手く言えないけど、なんか凄く甘く聞こえたんだ
…なんつーか、愛の告白?みたいな…って、変だよね」
肩に置いた手に、少し力が入った
「そのまま、聞いて」
今度は真剣な声のトーン
言われなくても、顔を見る勇気はない
「自惚れだったらバカだけどさ、…二宮くんって俺を嫌ってないよね?」
当たり前じゃないか、そんなこと
「俺、…二宮くんとちゃんと付き合いたい」
…相葉くん、今何て言った?
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