今日も明日も
第49章 春が近いから
固めのソファーに、片足は落ちた状態で押し倒されてるにのが怯えたように俺を見上げている
「…怖い?」
「怖い…ってか、俺も男だよ?」
俺の肩口のシャツを握りしめた
「うん」
「…何で俺が下になってんだよ」
今更何言ってんだろう、と思いながらも
にのの言葉を待ってみる
「…俺だってね、調べたんだよ」
“同性のセックス“
ちょっと意外だった
だってあんなに恥ずかしそうにしてるのみたら
…俺の腕に抱かれちゃうにのを見たら
自然にそうなるだろ、と思ってたから
だけどこれはこれで何だかワクワクする
自分が下になるのは考えらんないけど、駆け引き?みたいなのも面白そう
「…じゃあさ」
ゆっくりとにのの体を抱き起こして再び座らせる
そして両手を自分のそれで握りしめた
「感じやすい方が、下……でどう?」
一見ゲームみたいな方法だけど
長年の付き合い、舐めんなよ?
自分に勝ち目があるから持ち掛けたんだ
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