今日も明日も
第49章 春が近いから
「今日、うちに泊まるって言ったでしょ」
「え…そんな事「言ったよ?」」
にのの言葉を遮って言い切れば
自分が曖昧に返事をしたのは分かってるにのは
「そうだっけ…」
言ってない、とも言えなくて
結局頷くんだ
狡いやり方なのは重々承知だけどね
…にのに、正攻法は難しいんだから仕方ないでしょ
それに、にのの性格ならもう嫌って程分かってる
本当に嫌な時は誰がどうしても断る奴だ
それがないって事は
少なからずにのも、何かしらの気持ちは持っていると言う事
「夕飯は?どうするの?」
ゲームを鞄にしまいながら、にのがちらりとこちらを見た
「寒いからラーメンでも食ってく?」
このスタジオ近くのラーメン屋
前ににのと行った時、二人共気に入った店
「あー、いいねぇ」
「んじゃ決定ね、…あ、ほら撮影もうすぐ始まる」
スタッフが慌ただしく動き始めるのと、時間をチェックしてにのを促した
ちょうど他のメンバーも動き出して、自然に仕事モードにシフトチェンジ
…頭の中はちょっと違うけど
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