今日も明日も
第49章 春が近いから
相葉さんの手は、振りほどこうにもがっちり掴まれてほどけない
足で蹴りあげたくても、そこもしっかり挟み込んでホールドされている
俺に出来る事と言えば
近付いてくる相葉さんの顔から、自分のそれを逸らす事くらいしかなくて
あまりの力の差に、泣きたくなる
ってかさ
何で告白した矢先にこうなるんだよ
そんなに相葉さん、溜まってるの?
適当に遊んでると思ってたんだけど、違うの?
「でも…なんだよ」
相葉さんの目が怖い
けどここで怯んだらダメだ
「じゃあ、お前は自分を好きって言われたら誰とでもスルのかよ!」
ちょっとだけ涙目になって来てるけど、抵抗は崩さない
負けじと睨み返してみたら
「あそ、ならいいや」
さっきまでの力はどうした、と言うくらい
あっさりと俺の上からどいた相葉さんは
「帰れよ」
俺の方を見もせずに、さっさと寝室から出て行ってしまった
ベッドの上に1人取り残された俺
抵抗してたから髪はぐちゃぐちゃで、服もシャツのボタンが1つ、取れていた
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