今日も明日も
第33章 ほのかに甘くholiday
怒ると言うより、呆れ果ててるんだよ
何をどうしたらこれを間違えられるのか
俺の脳みそでは理解の範慮を越えちゃってるの
隣にしゃがんだ相葉さんと来たら
…謝りながらもさっきから蛙を見つけて喜んでるのが駄々分かり
「にの、見て見て!…可愛いよ?」
相葉さんが、手のひらに乗せた小さな緑色の蛙を俺に近付けた瞬間
「やだっっ!!!」
俺は反射的に相葉さんから飛ぶように逃げた
「にの?」
「やめて!!俺、蛙ダメなの!」
本当は今、近くで鳴いてるのだって嫌なのに
…必死に平気なフリして我慢してたのに
目の前にばっちりと見せられたら
「怖いのーっっ!!見せるなってば!!」
俺は不覚にも、叫んでしまった
「え…マジで」
相葉さん、凄く驚いてる
手のひらの蛙の頭をちょんちょんしながら
"可愛いのに…" なんて言ってるけど
「マジ!大マジ!本当にやめて!見せないで!」
俺は今にも走り出して逃げたいくらい
この状況に追い詰められていた
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