今日も明日も
第27章 理由はいらない 2nd
遡る事、3日前
仕事を終えた俺は、浮き足立つように二宮さんのアパートへ向かった
もちろん、好きだと言うナゲットと
近くのコンビニで買ったお菓子やジュースも手みやげ代わりにして
前回とは違って、謝罪でもなければ仕事でもない
「オトモダチ」としてドアの前に立った瞬間、何とも言えない緊張感が俺を支配した
チャイムを押す手に、汗が滲む
マジで緊張する
だってさ、一目惚れした人の家だよ?
…もちろん二宮さんは、そう言う意味では捉えてないけどさ
俺からしたら、とんでもなく凄い状況なわけで
「…よし」
自分で自分に気合を入れて、エイッ!とチャイムを鳴らすと
「はーい」
あの、俺より少し高い声がドアの向こうから聞こえてきた
「相葉…です」
ドキドキしながら、ドアが開くのを待つ
次の瞬間、俺のおでこを物凄い衝撃が襲ってきて
…あまりの激痛に、蹲ってしまっていた
「あ、…ごめん!大丈夫?!…ぷぷっ」
頭の上から、明らかに笑いを堪えた声が聞こえる
…そうなのだ
俺の立ち位置が悪く、開いたドアに直撃を喰らってしまったんだ
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