今日も明日も
第71章 アナタは誰のもの?
相葉さんと握っていた手をずらして、指を絡める
キュッと指に力を入れると、すかさず相葉さんも握り返してくれた
「相葉さんは、俺のものだよ?…誰が何と言おうと、これからも離す気なんかないんだけど」
に、と笑って見せると、ようやく相葉さんの顔も柔らかみを取り戻し始めた
「俺はにののもの?」
「そうだよ」
「じゃあ、にのは俺のもの?」
「…それはどうだろうね」
にやり、と意地悪い笑みに変えた俺に相葉さんが眉をひそめた
「違うの?」
「そこはアナタ次第、じゃない?」
相葉さんが本気で俺を掴まえてくれるなら
…逃がさない、って言ってくれるなら
俺は喜んで相葉さんのものになるよ
俺はね、相葉さんが逃げたら、掴まえて閉じ込めるつもりだし
…逃がす気も更々ないけど?
別れたいって言ったって許すつもりもないんだけどな
「そっか。じゃあ、俺はにのを世間から隠しちゃおうかな」
“俺しか見えないようにする“
俺を見つめてきっぱりと言い切った相葉さんが、どこか吹っ切れたように笑ってみせた
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