
ARS*ヒミツノコイ*
第4章 風邪ひきさん
ようやく本日の仕事終了
友香が心配過ぎて、いつもなら早い夕方までの仕事もすごく長く感じた
「ただいま~…」
友香がねてて起こしたらかわいそうなので、そぅっと家の鍵を開ける
寝室を覗いてみると
「…んぅ、…」
友香はぐっすりお休み中
しんどいのか、ときたま寝苦しそうな声をあげる
まだ熱あるのかな、と思って友香の額に手をあてる
まだ熱い、むしろ、上がった…?
「…ん、和也…?」
「悪ぃ。起こしちゃったね」
寝起きだからか、熱で浮かされてるのか、ぼぅっとして潤んでいる目で俺のことをじっ、と見つめる
そしておもむろに俺の手を掴み
「…きもちい」
俺の手が冷たくて気持ちいいらしい。目をつぶって、俺に身を委ねている
ちょっと、いや、かなり
そそられる
