泣かぬ鼠が身を焦がす
第36章 一生添うとは
唇が離れると、興奮で俺の口からめちゃめちゃ出てた唾液が糸を引く
それがぷつん、と切れて拓真さんの口の端に落ちたから、汚してごめんねの意味を込めて唇で吸い取った
頭がほわほわする
それになんか、離れた口が寂しい
拓真さんからここにキスして、の指示はもうなかったけど、俺は拓真さんの顔中にまたキスをして
「ん、ん……ん……」
その後首筋や鎖骨へと降りて行った
鎖骨綺麗
いつもはなんとも思わないけど、エロい
キスするだけじゃ飽き足らずそこを甘噛みすると、拓真さんの身体が小さく揺れる
味をしめた俺が吸ったり舐めたり噛んだりを繰り返していると、拓真さんが頭を撫でてくれた
浴衣も、エロい
わかんないけどなんか
合わせ目からいい匂いする
両手でそっと開くと筋肉質な胸板とそこにある小さな乳首が露わになった
それを見た瞬間どき、と心臓が高鳴る
俺も男なんだな
もしくは、俺にもタチの素質があるのかな
そんなことを思いながら拓真さんの乳首を指の先でクリ、と押し潰す
「ふ……」
すると拓真さんがちょっと熱のこもった息を小さく吐き出して、また心臓が鳴った
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