
泣かぬ鼠が身を焦がす
第5章 猫の前の
ちょっとだけ寂しい気持ちになりながらご飯を食べて、杉田さんを待つ間ころころベッドに転がる
扉が開いたのは日付が変わって少ししたくらいだった
「……まだ起きていたのか」
俺を見てそう言った杉田さんの顔はなんだか
青い………………
具合悪いのかな
いや、まぁ
仕方ないっちゃ仕方ないか
自分の部下が目を盗んではセックスしに来てたなんて、相当やばいよね
罰って言ってたけど、クビなんてことしない………よ、ね?きっと
「疲れてる?」
「……まぁな。仕事を抜けてた時間があったから、時間が押したんだよ」
「……」
あぁぁぁ
やっぱり俺のせいよね
どーしよ
「おい」
出てけ、かな
お金はないから払えないし
こんな夜中に放り出すのはやめて欲しい
けど俺が悪いことしたわけだからそんなこと言う権利ないんだよなぁ
「……聞いてるのか?」
「! はい!」
考え事に必死で杉田さんの言葉を無視していたら、苛立ったように言われて身体が震える
威・圧・感!!!
これは完全にアウトだわ
次どうしよう
と杉田さんに次言われる言葉を予想して体を縮める
すると
「疲れたから、今日はお前が抱き枕な」
「……はい?」
