
泣かぬ鼠が身を焦がす
第24章 鬼も仏も
俺は自分から拓真さんに聞いた
でも拓真さんはその質問にも平然とした様子で
「あぁ、茜からだ」
と言う
俺に心配させないように演技してるってわけじゃない……よね?
なに、その態度
俺が拓真さんが帰ってきてからずっと立ったまんまで不自然な言動ばっかり繰り返してるからか、いい加減怪しまれて
「どうかしたか?」
と逆に質問されてしまった
「え、と……いや……なんでもない」
俺が俯いてご飯の並んだ席に着くと、拓真さんは考えるような顔をして
「……」
それからあ、と合点がいったような顔をした
「もしかして、茜から何か聞いていたのか?」
「え……な、に……も」
明らかに動揺した俺の態度
バレバレじゃん
俺のばか
自己嫌悪に俯くと、拓真さんが大きくため息を吐いた
「それを気にしてたのか。どこまで聞いたんだ?」
「……プレゼント……渡す、って……」
拓真さんってやっぱ勘が鋭いよなぁ
俺がわかりやすいのか?
「そうか。俺に何か話があるってことも聞いていたか?」
「!」
それって
やっぱり渡すだけじゃなくて告白もしたってこと……?
