
不透明な男
第3章 自覚の無い男
俺の身体が強張る。
兄「力抜いて、智…」
智「ね、お願い…これ以上は…」
松兄ぃは有無を言わさない。
ツプッと俺の後ろに指が入って来る。
智「…くっ」
兄「お前が欲しいんだよ」
智「ん…んうっ…」
兄「頼むから…」
智「ん、んっ…あ、あっ」
また、俺の身体は震える。
まだ後ろの刺激に馴れていないせいか、恐怖のせいか、手先まで震えていた。
兄「智…怖がるな…」
智「はぁ、はっ、」
指がグルグル廻る。
俺の内壁を丁寧に擦る。
智「んあ!あっ、あ、」
増やされた指が俺の中を一杯にし、俺の身体が跳ねる場所を探し当てた。
智「あっ、あ、そこっ、だ、だめ…っ」
懇願する俺を見ている筈なのに、松兄ぃは手を緩める事をしない。
それどころかニヤッと笑うと俺の前に貪り付いてきた。
智「あ、ああっ!だ、だめだっ…て…!」
ああ、この間と同じだ。
前と後ろの両方に刺激を受け、俺は気が狂いそうだった。
智「んっ、ん、あ、っ…う」
兄「そうだ。素直になれ。」
智「やっ、はっ、あ、あぁ…」
兄「可愛いよ…智」
智「ん、んぅ…っ、も、や、」
兄「もっと声聞かせて…」
もう崩壊寸前だった。
智「あ、おねが…っ、や、やめ…っ、あ、あっ」
兄「智…もっと…」
智「ま、松兄ぃ、はなし…っ、あ、ああっ」
俺は二度目の熱を吐き出した。
