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☆ラリマーの扉☆

第33章 具現化した欲望

彼の器用な手つきで

ミニハットヘッドドレスを
つけられた。

その次は、高級感漂わせるシルクシャツ。
こんなのどこで…と思ったが
着てみたくなった。

「…興味を持ったのかな」 
彼はボソリ…とつぶやいた。
黙々とやるだけで怖いのに
しゃべるとちょっとビックリする……。

「…いいえ」
興味を持ったのは本当で
言ったことは嘘。

「ふふ、嘘を言ったね」

ニヤリとほほえむ秋野は美しく
可愛らしい。

シャツに腕を通した時
肌触りがいいなと思った。

スルスルッと通っていく。

なんだか
私、従順だわね…

秋野は
シルクシャツのボタンに手をかけた。

プチプチと閉められてゆく…。

私はいつの間にか彼に従っていた……

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