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オムツン

第32章 三十二枚目

妻は、目隠し、口枷、ヘッドフォンをさせられていた。

…理解不能だった。

「どうした?目を丸くして?」

神山が私の様子を楽しんでいるのがわかる。

「この男は、君の知っているマスターであり、我が屋敷の執事でもある。そして、この女は君の妻であり、今は私の奴隷でもある。」

私はマスターと妻を交互に見やる。

「なんで……!?」

何とか口に出せた言葉だった。

神山もマスターも返事はない。

妻にも反応がないところを見ると、音は遮断されているようだった。

「なんで…か。つまらんセリフだなぁ、ケント君」

神山はそう言いながら、私の妻の頭を撫でる。

…くそ、くそ…っ!

私は身体を動かそうともがいたが、両手両足、首が椅子に固定されていたので、動かせなかった。

神山が指を妻の背骨に沿って這わす。

妻はピクンと身体を反応させ、四つん這いのまま、のぞける。

「…やめろ…!やめろ!くそやろう!」

私は神山に妻が触られるのを見て嫉妬していた。

カッとなり、叫んだ。

ピシッ!

痛い!?

瞬間的に身体に痛みが走る。

「口が悪いぞ?…痛いだろう?その椅子は電気が流れるようにしてあるからな。ありきたりだが、一番効果がある」

ニヤニヤと神山が笑う。

…ちくしょう!







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