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腹黒ドS王子の愛する人Another

第1章 慧×桃史の場合

「俺が女だったら惚れてるわー。」





その言葉がぐさりと音を立てて突き刺さった。





嫌だ、俺も慧って呼んだことない.....


触ってもらったことなんて....






そこまで考えてハッとする。

俺今、何考えてた?





葵に、.......





その時、ガラッと音がして部屋の扉が開く。







そこには今まさに俺が考えていた人が立っていた。








「えっ、なんで.....」



「あっ、目覚めたんだ.....」






向こうは気まずそうにぎこちない笑顔で俺に近づく。








もっと、近くまでー.......








そんなことは届くはずもなく葵の少し後ろで高田は立ち止まった。

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