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腹黒ドS王子の愛する人Another

第1章 慧×桃史の場合

最低だな、とこいつが罵った最も嫌う行為で信頼を裏切ったんだ。









その事実と、ちゃんと北浜のために女関係を切り離せなかった自分の愚かさが自分を追い込んで苦しめる。










俺ばかだ。







自分の中途半端で、ばれないだろうなんて甘えがこれを引き起こした。












「ごめん.....」









「謝罪なんて、聞きたくない。」








いつかみた、蔑むような目で俺を一瞥した北浜は背中を向けて歩いていく。







俺はそれを追いかけることはできなかった。




こんな自分に資格はない。










歩いていく北浜の肩は、






密かに震えていた。

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