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助けてもらったあの日以来、不思議なことに俺の目はいつも榊先輩を追ってしまうようになった。





今まで、北浜先輩の隣にいる人、くらいの認識で目立つ人だとは思っていなかったのに、なんだかあの時から、榊先輩がよく目に入る。




あの人を観察してて、分かったことがある。






綺麗な顔立ちをしていること、笑顔がかわいいこと、気遣いの塊のような人であること、色々な人に可愛がられる人なこと。





そして....





「あ、寝癖。」





意外と抜けている人だということ。






先輩は他の人のことはよく見てるのに、自分のことはまるで鈍いようだ。





だからだろうか、何だかからかいたくなる。





「先輩、寝癖ついてますよ。」


「えっ！？」