
腹黒ドS王子の愛する人Another
第3章 朔弥 × 元 の場合
「先輩!」
他の人の手が触れる一歩手前、俺のおでこに触れたのは....
俺をこんな風にした張本人のくせに....
「てらいし....」
「先輩、朝から体調悪いって言ってましたもんね?」
え!?そんなこと言ってないけど...
とても心配している表情を浮かべ、サラサラと嘘を並び立てる寺石は近くにいた葵に同意を求める。
「だから、朝から様子おかしかったのか...言ってくれればよかったのに!」
葵までなんだか納得してるけど、俺別に....
「さぁ、ちょっと休みましょう?俺が連れて行きますから。」
そういうと、寺石は素早くブランケットを俺の膝にかけてそのまま俺を持ち上げた。
「えっ、ちょっ...!!」
「暴れないでくださいね?」
これ、お姫様抱っこ.....!?
