
例えばこんな日常
第18章 超短篇詰め合わせギフト
《にのあい(ノンリアル)》
◆看護師相葉×患者にの◆
遠くからパタパタと聞き慣れた足音が聞こえると、急いで布団の中に潜り込んだ。
頭まで布団を被って、ナースコールをぐっと握り締める。
「二宮さん、どうしました?」
カーテンをシャッと開けて入ってきたこの人は、俺の担当看護師の相葉さん。
俺はこの人に会いたくて、こうして用もないのにコールをするのが日常になっていた。
「傷口が痛むんですか?」
被っていた布団から目をそろりと出せば、心配そうに窺う相葉さんの優しい瞳。
「ぁ、いや…ちょっと、熱っぽくて…」
「え?感染症かな…
じゃあ検温しましょうか」
言いながら、布団をそっと捲られる。
「あ、熱あるかも。だいぶ顔赤いですよ」
相葉さんの大きな手がそっとおでこに当てられ、思わずぎゅっと目を瞑る。
相葉さんが俺に触れてる。
それだけで、体中が熱くなるんだ。
「ボタン外しますね、これ入れるんで」
体温計を見せられて俺の脇に差し入れようとした時、ふいに相葉さんの手の甲が胸の突起を掠めた。
「ぁんっ…」
突然の刺激に、思わずヘンな声が出てしまって。
うわ、やばっ…!
慌てて口を手で覆うも、相葉さんはそんな俺をじっと見つめるだけ。
「…どうしました?」
「ぁ、や…なんでもな、」
「ここ…腫れてますね」
そしてそのままぷくっと浮き上がった胸の突起を、ツンと人差し指で押される。
「ぁん…や…」
「ねぇ…いつも用もないのに何で呼ぶの?
もしかして…用ってこういうこと?」
至近距離で囁きながらくっと口角を上げたかと思えば、押し付ける様に唇を重ねてきて。
「んっ…」
「…今日はこのまま夜勤だからさ…また後でね」
前髪をそっと撫でながら微笑まれ、カーテンをすり抜けて病室を出て行った。
遠くなるパタパタという足音を聞きながら、ナースコールを握り締めて尋常じゃない胸の鼓動を自覚していた。
***
…もう、イケナイ看護師さんだなー^o^←
医者と患者は王道な感じですが、看護師と患者ってどうなのだろう。
身近なところでラブが生まれそうなのに♡←邪目線
夜勤篇はどうなるんでしょうかねーふふ( *´艸`)
