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虹色の精霊に導かれて…

第5章 ハワイの懐かしさに乗って

二宮視点

「翔さんの方に行きたいでしょうが、今は僕の傍にいてくださいね」
 抱き付きながら智さんに言う。


O「何言ってる。今は仕事だぞ。誰の傍って…立ち位置は支持されるよ…」
 思った以上に大人の対応をする智さん。

(無理しちゃって…目が寂しそうですよ…)


「素直じゃないんだから…もう」
 体を少し突っつく。

O「や、やめろよ」
 体をくクネラながら、前を歩く二人について行く俺たち。


 周りを確認しなくても感じる熱視線。


 あまり、今は騒いでいない。

 でも、きっかけがあれば、動き出す集団。


≪周囲。行動の監視強化!≫


{心得ている。安心して進め}
 小さな光の粒が周りを周回して散っている。

(今の智さんを不用意にカメラに収められると困る。これは、僕ら嵐の特権なんですから!)


 ”大宮”と呼ばれる智さんと俺の2ショット。

 堂々と手を繋げるし、ハグ位なら”キャー”って喜んでくれる。




(それにしても…ちょっと、体が冷たい…

 マーが気にしたのは、これかー…天然の癖に敏感なんだから…

 回復かけとくか?

 この状況はなんだろう…眠り?いや、冷たいから毒かぁ…?

 万能の『エスナ』…

 精神的なら『ディスペル』の方がいいかも…)



O「無駄に力使うなよ…」
 智さんが俺にだけに聞こえる小さい声で話しかけてきた。


「え?なに?」(心の声が漏れていたの?)
 智さんを見ると、柔らかい顔でこっちを見ていた。


O「大丈夫だから…今は仕事しろ!」


「はーい」
 とぼけた顔で返事をしてまた抱き付く俺。


 んふふっっと智さんが笑った。




エスナ FFの魔法
毒や睡眠などの不利なステータス異常を治療する魔法。

ディスペル FFの魔法
「解呪」の名が示す通り、「〇〇を打ち消す」という効果がある。

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