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虹色の精霊に導かれて…

第94章 嵐にしやがれ 嵐の休日inハワイ 大野編

 船尾に男性がいる。

(あの竿なんだ!)

男性が竿を立ててリールを巻いている。


「Fish?」
とりあえず声をかける。



男性「Oh! yes!!」
 男性が竿を差し出す。

(え? 巻け?)

竿を受け取る。

男性「go!! マイテ! マイテ!」
 男性がジェスチャーをする。

(おぉ そうだ!)
竿を立てリールを少し回して感じる、重み。


「あーいる!」
カメラを向けているスタッフに声をかける。

どんどん糸を回収するリール。


(思ったほどの引きじゃねーな)
「小っちゃいか?」

男性「ワカラナイヨ」
 男性がフォローを言う。

(しまった!カメラ回ってるんだった…)
「でも 引くよ 引く!」
力いっぱいリールを巻く。


 水面に魚影が見えた。

「小っちゃいな はは」


下の階でスタッフ達がタモを伸ばして船に上げてくれた。


ス「釣れた!!なんですか?その魚は?」
 スタッフが身を乗り出して聞いている。


下の階の男性「オー カワ!!」

「鰹?」
俺も覗き込んで聞く。

下の階の男性「カツオ!!」


男性「カツオ オメデトウ」
 両手を上げる男性。

「センキュー うわぁぁぁーーぃぃ」
ハイタッチして喜ぶ。


ス「見に行きましょ!!」
 興奮気味のスタッフ。



船尾の下の階に降りて 魚を確認する。


「これ?釣ったヤツ」
魚を指さす。

船スタッフ「kawakawa」(カワカワだよ)
 尾の付け根を掴んで魚を見せてくれた。


ス「カワカワだそうです」

「かわかわ? 鰹じゃねーの?」


船スタッフ「 It's called a kawakawa at Hawaii.」(ハワイではカワカワと呼ぶ)


橋本「この魚は日本名スマカツオです。こっちではカワカワと呼ぶみたいです」
 橋もっちゃんがスマホを見ながら言う。


「どっちでもいいよ! カツオ カツオ!!」

ス「大きいですね!」

「こんなの 小さい方だよ 鰹って もっと大きくなるんだから!!」

ス「へー これで 小さいんですかぁ 軽く30センチはありますよ」


「まー 海釣りではねぇ ふふ でも こんなに早く釣れるんだ」


ス「大物くるかもしれないですよ」


(大物かぁ…30でアレなら シャクルのが)

「しんどい ふふふっふ」

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