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松本視点

Ａ「カズ。ああ、怒んないの！」
　相葉くんが困った顔でつかみ合いの喧嘩？になりそうなダブル二宮の間に割って入ろうとしては、失敗してオロオロしている。



「モモ。ニノをココへ！」
状況を把握するためには、ダブル二宮状態を解消しないといけないと判断してモモに命令を出す。


｛はい｝
　モモがニノをフワッと尾で包み潤の方に連れていく。


Ａ「なんか、扱いが違うくない？」
　相葉くんが不満そうに駆け寄ってきた。


「モモの心の持ちようだからな…」
（ニノとはよく遊んでいるから、優しくしたんだろう…相葉くんには言えない…）


俺の前に連れてこられたニノは不機嫌な顔をしていた。


（ああぁ。なんて顔してるんだよ…）


「ニノ？今、宴中ね？感情的にならないで…」

（下手に刺激すると、すねるから…慎重に…）


　猿のお嬢が素早い行動を取った。

お嬢｛和也様。お水をどうぞ｝
　差し出された小さなカップ。


Ｎ「…ありがとう」
　お嬢から素直にカップを貰うと一気に飲み干すニノ。



　もう一人の二宮にそっくりな少年にはキバタンが接触していた。

鳥『猴宮様もお心をおさめてください』
　キバタンが少年に頭を下げている。

（あぁ…宮様だったのか…ちょっと若くなってないか？）


宮『…羽の民か…仕方がない…お前の顔を立てよう』
　宮様が口を窄め下を向いたまま、黒い平安貴族衣装を着ている男性の方に走って行く。

？『宮様…』
　宮様を優しく抱き寄せる男性。


（翔…さんに、似てる…）

ガン見しているのニノに、翔さん激似の男性が微笑んだ。


ﾓﾓ｛桃木様…祥太郎様！！｝
　モモが黒い平安貴族衣装を着ている男性に突進していく。


一歩一歩進むたび、モモの姿は俺の姿になって行った。