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虹色の精霊に導かれて…

第14章 一瞬の交差

松本視点

A「俺にも見せて!」
 リーダーが持つ手帳を見せてと手を出す雅紀。

O「いいよ」
 リーダーが手帳を雅紀に渡そうとする。

N「アイバカさんには見せません」
 手帳をスッと取り上げるニノ。


A「え?なぁんでよ!!てかぁ、バカ言うな!!」
 頬を膨らませて抗議する雅紀。

N「あなたに原稿読まれると、ネタ駄々漏れです」
 手帳を閉じてニヤッと笑う。


ニノがくれた小さなお誘いメモをジャケットに忍ばしていると{ボス…}モモの声が聞こえる


O「原稿は見せてやれよ。ネタはその時アドリブ出来るしさ!」
 助け船を出したリーダー。

 ニノのモゾモゾ動いている。 


「なにしてるのぉ?」

《なんだ?》
顔や言葉はニノに向けながら、モモの返事をした。

N「メイン原稿を書き出し中…」
 破いた手帳のページを掌に隠すニノ。

(何ぃ書いていたのよぉ?)
自分の口角が上がるのが分かる。

{もうそっち行って良いですか?}
一瞬 何事かあったのかと警戒したけど、声が優しい…



N「じゃ、これが“原稿の基礎”ってことで、後は挨拶する人が肉を付けようでいいよね。松潤」
 手早く書いたメモをヒラヒラさせながらニノが言う。


「お!いい案だね」
ニノの意見に同意。


《お前だけか?》

{お嬢と一緒です}


 翔さんが側に立っていたから声を掛けた。
「挨拶はコンサートじゃないしね…代表者だけでいいかな?」

S「…ん いいと思うよ」


《そうか…》

考えればわかる…
何かあったら、こんな言い方で声をかけない。

《いいぞ!こいよ》

{はい♪}


(嬉しそうな声だ…なぁ

 ニノのオアソビも気になるけど、俺は俺の楽しみをしよう♪)

A「じゃぁやりますか?♪」
 ぶんぶん腕を振っている雅紀の声が聞こえた。

S「俺たちらしい決め方だね♪」
 フフっと笑っている翔くん

O「よし、最初は」
 にっこり笑って拳を上げる智さん。


俺とニノはニコッと笑って拳を上げる。

「「「「「グー!!じゃんけん ぽん」」」」」

 五つの手が輪になってそれぞれの形を取っている。


N「オシ!!」
S「オシャ!」

 勝ったのはニノと翔くん。

二人はガッツポーズの後、ハイタッチをしている。

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