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虹色の精霊に導かれて…

第10章 羽と尾と鼻と目と耳

櫻井視点

N「おぉ~またっせぇ~」
 両手を上げる和。
必然的に俺と雅紀も手を上がる。

M「なぜに?両手に花状態なわけ?」
 口角を上げながら近づいて来る潤。

N「いいでしょうぉ♪」
 グッと俺たちを引き寄せる和。

「おっと」
A「おっとと」

急に引かれるから、バランスを取るため、二人が和也を抱き締めるような形になる。

M「ア゛」
 潤が大口を開けて、固まる。

N「羨ましいでしょぉ♪」
 追い討ちをかけるように、俺の首もとに顔を近づける。

M「そ、そんなことないよ」

A「潤ちゃんもおいでよ♪」
 空いた手をヒラヒラさせる。

M「そうじゃなくて…あー、やりづれー」

(潤は…あれが、素なんだけどなぁ)

手をつないだ状態で、和と潤の会話を聞いていた。

(あれ?智くんは…)

さっきまでいただろうの方をみる。

(智くんがいない…)

離して探しにいこうと繋いだ手を話そうとすると、
しゃがんで、俺と和の手をジーッと見つめる智くんがいた。

「なに?なんかついてる?」

O「そ、そうじゃないけど…」

「こっちが空いてますけど…」
 左手をヒラヒラさせる。

O「繋いでいい?」
 見上げる目が潤んでいる智くん。

「もちろん。俺は構わないよ」

 勢い良く立ち上がった智くん。

O「じゃ!みんなで、手を繋いでいこう!!」
 俺の手をグッと掴む智くん。

A「いいね!潤ちゃんは俺と繋いで!!」
 雅紀が潤の腕を掴む。

M「なぜ?俺が…」
 潤は言葉はそうだが、抵抗もせず、手を繋ぐ。

O&A「さぁーレッツゴー♡」

「オーー」


(智くんと手を繋いでいる

 みんなと一緒にいれて うれしい…



 あれ?さっき、人影三人だった…

 智くんと潤がここにいるって事は…もう一人は誰だ?)

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