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虹色の精霊に導かれて…

第2章 ハワイの夜空の下で

櫻井視点

コンコン
 雅紀の部屋をノックする。



A「はい」
 雅紀のちょっと低めの声が聞こえる。


(ふふ、なんか笑える…)
 扉が開くまでほんの数秒笑っていた。


 ゆっくり扉が開く。



「おまたせ!」
 そう言って笑顔で片手をあげてみた。


 壁と扉の隙間から見える雅紀は目をパチパチしている。


(ん? 変だったかな?)


 ストッパーを外すと、扉を勢いよく開ける雅紀が「翔ちゃん!」と言って抱き付いてきた。


「ど、どうしたの?そんなに待ってたの?」
 行動が読みにくい雅紀でも、さすがにこの状況は対応に困ってしまう。


A「待ってないって言ったら嘘になるよー!」
 笑顔の雅紀が顔を擦り付ける。



M「なに?感動の再会みたい事しているの?」
 困った顔の潤が雅紀の肩を叩く。


A「だって…」
 何か言いたそうな雅紀。


M「はいはい。ここじゃねぁ…翔さんも中ぁ入れないし!」
 潤が雅紀をなだめている。


(おいおい。年下になだめられてどうするのよ)


A「そうだね。ごめん…」
 そう言っているが、抱き付いたまま離れない雅紀。


「よしよし!そんなに翔君に会いたかったのかぁ~よしよし♡」
 少し高い位置になった後頭部を撫ぜながら、部屋に押し入っていく事にした。

ガニ股の後ろ歩きをしながら雅紀はくっ付いてる。


M「あはははっ 嵐イチのっぽさんを押して入ってきたよ!」
 笑いながら開けっ放しの扉を閉めている潤。

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